映画「ダンケルク」を観てきた感想

映画「ダンケルク」を公開日初日に鑑賞してきました。
待ちに待ったクリストファーノーラン監督の最新作ということで新宿の映画館はどこも満員御礼でした。シコ助も事前予約してIMAXで鑑賞しました。

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ダンケルク : 作品情報 - 映画.com

「ダークナイト」「インターステラー」「インセプション」と過去の作品からガラッとテイストを変え、今回はフランス北部のダンケルク港に追い詰められた40万人の兵士を救出するダイナモ作戦(実話)を基にした作品です。ネタバレも特に気にせず、それよりも事前に観る準備をしておくことが良いと思います。

ダンケルクを見る前に勉強しておくこと

作品を観てて事前に勉強しておいて良かったなぁと思ったことがあるので少し紹介します。本作には歴史的な背景の解説は一切ありません。

ダンケルク港の40万人が陸からの攻撃を間逃れたこと

ヒトラー率いるドイツ軍が英仏連合軍をフランス北部へ追い詰めた。この時ヒトラーによる作戦変更があった。装甲師団による陸の進撃から、空軍による攻撃に切り替えた。空軍による攻撃の後、再びドイツ装甲師団による進軍が始まるとダンケルクは英仏連合軍によって要塞化されていた。これが撤退作戦に要する時間を大いに稼ぐことができた。

→詳細:アラスの戦い (1940年) - Wikipedia

映画の冒頭に要塞化されたシーンが見受けられます。

Uボート、シュミット、スピットファイヤ

その兵器の恐ろしさは事前に知っていた方が良いでしょう。特にUボートによる魚雷攻撃が当時どれほど恐れられていたか、船上の緊迫したシーンにその背景があるとなおさら緊張感を持つことが出来ます。

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 大まかな流れは林先生が解説


林修先生が解説!3分で分かる映画『ダンケルク』【HD】2017年9月9日(土)公開

こうやって公開前にストーリーを流すのも、ダイナモ作戦がそれほど有名でなく、映画の中でも解説が一切ないからかと。。勉強は必須です。

敵が迫る時の緊迫感が凄い

実機を飛ばしただけあって戦闘機による空爆シーンはこれまでない緊迫感がありました。空を旋回する戦闘機が今や今やと襲ってきます。そのリアルなエンジンの音と巧みな音楽で観る人の圧倒させます。その他にもUボートやドイツ兵による射撃など息を飲むシーンの連続でした。

絶望的な状況や逼迫した状況が言葉でなく感覚として深く伝わってくるのです。肩に力が入りっぱなしだったことを映画が終わった後に気づきました。

戦争映画としての違い

この作品は残酷なシーンや、血を流すシーンはほとんどありません。戦争の悲惨さは特に描かれていません。陸と空と海でそれぞれダンケルクに関わった3人が中心にストーリーが描かれ、その中で緊迫感や逼迫した状況を感情移入することが出来ます。
実際に戦場に立っているように思え、敵からの攻撃に怯え、味方が勝てば歓声をあげる、そんな体験があるだけです。ただ淡々とリアルな戦争がそこにはあります。

なぜノーランはダンケルクを取り上げたか

40万人の撤退作戦は裏を返せば、連合国軍の大敗、実際多くの犠牲を払っています。6隻のイギリス駆逐艦、3隻のフランス駆逐艦は9隻の大型船とともに撃沈、19隻の駆逐艦が損傷し、200隻以上の連合国艦船が沈んだといいます。

民間の漁船が撤退作戦に参加し作戦が成功したとしても決して素晴らしいの一言では語れないのです。

テーマを無理やり見つけ出すのは好きではないのですが、陸と空と海、三人のそれぞれのストーリーからこの映画のテーマというかノーランの狙いが見受けられます。

(少しネタバレ)ノーランの狙い

陸から船で脱出することに成功したトミー二等兵(フィン・ホワイトヘッド)は船を降り、母国の列車の中で新聞を読み、撤退して帰ってきた自分たちが讃えられていることに安堵します。家族や友人でなく、祖国の人からどう思われているかが気になっていました。

空でスピットファイヤに乗り戦ったファリア(トム・ハーディ)はガソリンの残量がないのにも関わらず、ドイツ軍の攻撃から空を守りました。最後はプロペラが止まったまま敵戦闘機を撃ち落とし、ダンケルクに残された兵隊から拍手を浴びます。その後は残された兵隊のいるダンケルクの砂浜を避け、敵地に不時着します。

漁船でダンケルクに向かった一般人のミスタードーソン(マーク・ライランス)と息子のピーター(トム・グリン=カーニー)はダンケルクに残された兵隊を救います。しかしピーターの友人が作戦中に不慮の事故で死んでしまいます。ピーターはわざわざ母国の新聞社に駆け込んで彼を新聞に掲載させます。

3つのストーリーに共通することは、『栄誉』だと思います。第二次世界対戦、恐怖と絶望の中で撤退作戦に臨んだ人々がそれでも尚、戦った理由はこの栄誉に起因するところであり、

『まだフランス人が残ってる』と言ってダンケルクに残った海軍大佐や、民間の漁船がダンケルクに到着した際に拍手が起きるシーンからも当時の人々が『栄誉』の為に戦っていた事実を伝えたかったのでは?と思います。

『誇り』や『プライド』などと言い換えることが出来るでしょう。その良し悪しは別としてそれらを持って生きた時代の人がいたこと、その事実を伝えることがノーランの狙いだったのではないでしょうか?

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