痛みを消すな、受け入れるんだ!苦痛無しじゃ、痛み無しじゃ何も得られない。
出典Fight Club's Tyler Durden Is a Minimalist | The Minimalists
映画『FIGHT CLUB』タイラーダーデン(ブラッドピッド)
先日から続いてるFIGHT CLUBから学ぶ特集
今回はタイラーダーデンの言葉から学んだ『痛みや失敗を受け入れる負のブースト戦略』を紹介します。
痛みや失敗から逃げ続けると
シコ助は事前に情報さえ知っていれば痛みや失敗から遠ざかることが出来ることを知っています。
よってネットから情報を集めることに慢心し、痛みや失敗が発生する可能性を出来る限り減らします。またライフハック系の記事は読むだけで役に立ったりするので好んで読みます。
その結果ネットの中に答えがあると錯覚し、なかなか前に踏み出せないというありがちなパターンに陥ってしまいました。
ライフハックも所詮、小手先のテクニックでしかなく何も得られていないことが数年して気づいたりします。
痛みや失敗を受け入れる意味
ファイトクラブのタイラーダーデンが述べる痛みや失敗を受け入れる意味とは一体何でしょう。
シコ助はこう解釈しました。
1.痛みや失敗を伴わない行動は心が伴わない空虚さがある。
痛みや失敗を感じると、羞恥心、反骨心、絶望感、恐怖感など様々な感情が伴う。感情が伴った行動は何かを変える力がある。
2.痛みや失敗を避けるとなかなか本質に近づけない。
痛みや失敗を避けようとすると道が狭まり、本質に近づこうとしても遠回りになってしまったり、その場で足踏みする状態に陥る。
生きている実感が伴わない毎日
出典 http://pyxurz.blogspot.com/2012/05/fight-club-page-1-of-7.html
ファイトクラブから学ぶ特集時代はFIGHT CLUBを求めてる。タイラーダーデンの名言から学ぶ - 200光年軍隊手帳の中身でも書きましたが、今の時代、生きている実感が湧かないこと感じる人が多いのではないのでしょうか?劇中の一人称、僕(エドワードノートン)のように雑誌に出てくるような完璧な生活空間を実現させ、物質的には何不自由ない生活を送っている一方で、精神の方は一向に落ち着かず、不眠症などを発症するような感じは今の社会を反映しているように見えます。
生きている実感を得るには?
劇中の一人称、僕(エドワードノートン)が心を満たし、不眠症を解決した方法とは
『末期癌』『膀胱癌』の自助グループに所属することでした。
余命の限られた患者と抱き合い、末期癌の患者が泣き叫び、死にゆく者を見て相対的に『生きている実感』を手にするのでした。またファイトクラブに所属したのも殴りあうことで爽快感と至福感を感じる、痛みを感じることで生きてる実感を手にしました。
死に直面すること、痛みを感じることで『生きている実感』を得ることができたのです。
痛みや失敗を受け入れる負のブースト戦略
痛みや失敗を受け入れないと小手先のテクニックだけで心が伴わず、何も得ることが出来ません。
先日知人が糖尿病と診断されたようでシコ助は自分も気をつけようと感じました。それを例にあげると
シコ助:糖尿病に気をつけよう→テクニックに頼り食べる量を減らす→一時的な行動で終わる
知人:糖尿病と診断される(痛み、失敗)→鉄の意思で食べる量を減らす
知人は糖尿病と診断されて絶望感や恐怖感に苛まれたようで、食べる量や食べる物を徹底的に管理するようになり以前とは全くの別人となりました。
この痛みや失敗から生まれる鉄の意思を持つことがタイラーダーデンの言葉の意味するところでしょう。
生きている実感や鉄の意思は自己破壊から生まれる
劇中では苛性ソーダで手の甲を焼くシーンがあります。煮え切らない態度をとりつづける主人公に対し、タイラーは強アルカリ性の苛性ソーダをかける。手の甲が焼け、白い煙が立ち、激痛にあえぐ主人公。『苦痛に意識を戻せ』とタイラーの一言。
痛みを感じることによって自分を破壊し、再構築した際に生きている実感や鉄の意思を持つことができます。
痛みや失敗を最小限に抑えながらも自己破壊
痛みや失敗を避けるとなかなか本質に近づけない。
と書きましたが、ビジネスでも特に言えることで失敗を恐れるあまり挑戦することに弱腰になりなかなか本質に近づけず成果を出すことが出来ない場合があります。
そこでリーン・スタートアップ

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要となる仮説に基づいて実用最小限の製品(MVP)やサービスをすぐに作って、実際に顧客に使ってもらった実験結果から、成長につながる価値を学ぶ(検証による学び)という工程をくり返すというような考えです。
実用最小限の製品やサービスで顧客に試すとは
→最小限の失敗で本質に近づくこと
痛みや失敗を最小限にして受け入れる、それによって自己破壊を起こし、生きている実感と鉄の意思、本質を得ることがシコ助の提唱する『負のブースト戦略』です。
痛みや失敗を最小限におさえる
痛みや失敗は誰でも避けたいものです。避けた結果、何かを得られなかったとしても納得出来るという人もいるでしょう。
しかし痛みや失敗は後になって取り返しのつかない状態で起こる可能性も考慮しましょう。
糖尿病のような生活習慣病は気づくのが遅いと命に関わったり、ビジネスでも顧客が求めてるラーメンの味を検証せずに内装やサービスに注力して成果が出ず店をたたんでしまったりします。
未来に起こる可能性のあるリスクは早期に痛みを感じて、小さな失敗を繰り返すことが上手く生きるコツです。
・糖尿病や通風など生活習慣病になる予感がする
→2ちゃんねるのスレッドを読む『痛風がマジで痛い件について』
→闘病を綴った小説を読む
しっかり感情移入してその痛み、その辛さを味わいましょう。
・なんとなく受験に失敗するのではないか?
→不合格の受験体験記を読む
出来るだけ詳細な体験がオススメです。志望校に落ちた所を想像して痛みを感じましょう。
・ビジネスで失敗しそう。
→失敗体験を読む

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この本を読むと一度失敗したことに相当します。より物事の本質が見えてきます。
未来に発生するリスクを最小限の痛みと失敗により、行動を促進する方法です。痛みや失敗を伴った行動はきっと何かを得ることが出来ます。
ファイトクラブ特集でいけば時代はFIGHT CLUBを求めてる。タイラーダーデンの名言から学ぶ - 200光年軍隊手帳の中身
次回は4/1公開予定記事:『辞める』という行為は最高難易度の精神ハックが必要