木こりと旅人の逸話をご存知でしょうか?
出典も謎の逸話が、ある時期にツイッターで拡散され話題になったそうです。
シコ助はここ最近その逸話を聞いてかなりインパクトを受けました。
実はこの話はADHDの特徴を的確に捉えていて仕事や普段の生活にも活かせる、重要な話なのです。
木こりと旅人の逸話について
木を伐採する木こりのもとに旅人が通りかかった時の話です。別名:木こりのジレンマとも呼ばれています。
木こりが木を切っている側を旅人が通りかかる。
旅人(あのボロボロの刃ではなかなか木を切るのが大変だろう)「あらあれ木こりさん、斧の刃がボロボロですよ。斧の刃を研いだらどうかね?その斧じゃ切れるのも切れないだろう」
木こり「木を切るのに忙しくてね、斧の刃を研ぐ時間が無いのだよ」
木こりが持っている斧の刃はボロボロで作業の効率が悪く、旅人が指摘すると、木こりは刃を研ぐことよりも目の前の木を切ることを優先してしまうという話です。
この逸話を聞いた時にADHDの特徴を理解する上で大変重要な話だなと思いました。
またこのストーリーを客観的に見ることでADHDの弱みを自覚し、改善する為の心得として有用でもあることに気づきました。
ADHDの特徴と木こりのジレンマ
ADHDの特徴で整理整頓や掃除が苦手というのが有名ですが、これは木こりのジレンマにも言えることです。

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例えばシコ助の仕事での不安はこんな感じです。
・パソコンのデスクトップにExcelやpdfファイルが整理されずいつもビッシリ置いている。
→早く終わらせて帰りたいという気持ちが常にうごめいています。あとあとあの書類どこだっけ?がかなりの頻度であり、探すのに時間がかかったりします。
またパソコンのポップアップ通知が出る度に根本解決せずにその場その場でポップアップを消したり、スマホの自動ログインの設定をいつかやろうと思いつつ今も手入力。
→パソコンやスマホの設定が後回しで、設定すれば快適になるのがわかりつつ先延ばしにしてしまいます。
なぜ木こりが刃を研ぐのを後回しにしてしまうか?というのはこういったADHDの特徴と同じなのです。
ADHDの報酬系の鈍さ
ADHDの特徴として報酬系の鈍さというものがあります。
報酬系(ほうしゅうけい、英: reward system)とは、ヒト・動物の脳において、欲求が満たされたとき、あるいは満たされることが分かったときに活性化し、その個体に快の感覚を与える神経系のことである。
この報酬系が鈍いとちょっとやそっとなことで快を得られにくいのです。木こりにとって刃を研ぐことがその先にある効率的に木を伐れるという快適さにつながると分かってても報酬系が機能せず、目先の木を伐るというわかりやすい『快』を求めてしまうのです。
ADHDの特徴でもある片付けが出来なかったり、整理が出来ないことの根本的な原因はこの報酬の鈍さというものが関係しています。
報酬系の弱さを知り刃を研ぐ
意識をしていない部分では間違いなく『快』を求めてしまうので、まずは報酬の弱さを認識して、意識をして刃を研ぐことをに注力することがADHDの報酬系の弱さに対する対策です。
『使ったファイルを整理をする』『パソコンの不快なところを設定する』などタスクベースまで落として、そのタスクを達成することで報酬系を刺激するといったような行動がADHDにあっているのです。
『報酬系の刺激の仕方で行動を変える』そんな話の説明で木こりと旅人の逸話は有意義な話になると思います。
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